主人公は、賢者ルシェンダのところへ向かった。
「時が来たぞ。運命の振り子がチカラを求めている。」
「大魔王の目的はこの世界を自ら創りだした偽りの世界で塗りつぶすこと。」
ルシェンダに再び運命の振り子を託された主人公は、真レンダーシア各地をまわった。
アリオス王の側にいるノガート兵士長は、アンルシアの兄トーマの棺があばかれていた事件を調査していた。
棺をあばいたのは「砂漠の土竜」という盗賊団。
盗賊団を捕まえるため、ピラミッドに向かった。
ピラミッドの奥に盗賊団がいて無事捕らえることができた。
団長の名前はモルバという。
モルバ団長はトーマの遺体の行方を知らなかった。
トーマの棺のフタは最初から開いており、中には遺体もなかったという。
モルバ団長が王家の墓に入ろうとした時、誰かが中から出てきたようだ。
顔はよく見えなかったらしい。
賢者ルシェンダは再び運命の振り子を手に取った。
勇者姫アンルシアもやってきた。
運命の振り子はソーラリア峡谷を指し示した。
魔元帥ゼルドラドと一緒に黒い仮面の男が見える。
ルシェンダは言う。
「どうやら峡谷の奥地にある古き神の遺跡に向かっているようだ。」
「魔元帥ゼルドラドが動き出したということは大魔王が本格的な侵攻を始めたということか。」
主人公はアンルシアと共に古き神の遺跡へ向かった。
古き神の遺跡に魔元帥ゼルドラドと黒い仮面の男がいた。
黒い仮面の男は、王家の宝物庫から奪った勇者の指輪を使い、封印された扉を開いた。
そこにアンルシアと主人公が追いついた。
アンルシア「ついに見つけたわ。魔元帥ゼルドラド!」
ゼルドラド「ほほう。真の勇者か。グランゼドーラ城での戦い以来だな。」
アンルシア「あの時とは違う!今こそ兄さまのカタキを取ってみせる!」
アンルシアはゼルドラドに向かっていったが、あっさりと吹き飛ばされた。
魔元帥ゼルドラドは、獣魔将ガルレイという魔物を召喚した。
「ガルレイよ。勇者の始末は任せたぞ。わしらは先へ向かう。」
そう言うと、ゼルドラドは黒い仮面の男と共に遺跡の奥へ消えていった。
獣魔将ガルレイがアンルシアに襲いかかる。
その時、主人公に天から声が聞こえた。
「ここで勇者の命運を終わらせるわけにはいきません。勇者を守るのです。」
主人公は瞬間移動して聖なる青いチカラで勇者を守った。
ちょうど賢者ルシェンダが到着し、その光景を見た。
「今のは、まさか。」
獣魔将ガルレイ「きさま、何をした? 我は獣魔将ガルレイ。大魔王マデサゴーラ様に忠誠を誓う四魔将の一角なり。」
そう言うと、獣魔将ガルレイは主人公に襲いかかってきた。
主人公はガルレイを退けた。
獣魔将ガルレイ「なかなか腕が立つようだな。だがそんな攻撃では我は倒せんぞ。」
獣魔将ガルレイの傷がみるみるうちに回復していく。
「我は大魔王マデサゴーラ様から無敵の身体をいただいたのだ。決して滅びぬこの身体があるかぎり、貴様らごときに敗れはせぬ!」
賢者ルシェンダ「そうか、大魔王の加護を得た魔族は通常の攻撃では倒せないのだったな。」
その時、気を失っていたアンルシアが目を覚まし、光のチカラで獣魔将ガルレイを押さえつけた。
「今よ。魔勇者を倒した時と同じように二人でチカラを合わせるの。私が勇者のチカラを高めるまで化け物の相手をお願い。」
主人公とアンルシアは二人でチカラを合わせて獣魔将ガルレイを倒した。
賢者ルシェンダ「やはり間違いないな。」
主人公、ルシェンダ、アンルシアの三人は、遺跡の奥へ進んだ。
ゼルドラドと黒い仮面の男は、紫に光る大きな宝石の前にいた。
ゼルドラド「やはりな。悠久の時のあいだに神の緋石はチカラを消費し、ずいぶんと弱まっているようだ。」
「神の緋石さえ破壊してしまえばこの地は守りを失い大魔王さまの創りし世界が侵食を果たそう。」
アンルシア「そこまでよ。魔元帥ゼルドラド!」
黒い仮面の男がアンルシアに襲いかかる。
アンルシアは、剣で仮面を弾き飛ばした。
黒い仮面の男の正体は、アンルシアの兄「トーマ」だった。
動揺するアンルシア。
トーマ「私は大魔王さまに使えるもの。お前の兄などではない。」
ゼルドラド「その男は大魔王マデサゴーラ様によって黄泉の世界から舞い戻った闇の勇者。」
「勇者の持つチカラを欲していた大魔王さまは、真の勇者である貴様を捕らえて操り人形にするつもりだった。」
「だがたまたま手に入った代用品でも充分に役割を果たせることが判明してな。大魔王さまもその男で満足しておられるわ。」
トーマは剣で神の緋石を粉々に砕いた。
ゼルドラド「神の緋石は砕け散り、いずれ侵食が始まる。」
トーマとゼルドラドはその場から消えていった。
神の緋石が砕けたことで古き神の遺跡の崩壊が始まったので、主人公、アンルシア、ルシェンダは遺跡から脱出した。
主人公とアンルシアは、グランゼドーラ城のルシェンダの部屋に集まった。
ルシェンダ「そなたがガルレイと戦った時、アンルシアを守るために発動した技は盟友の守りと呼ばれるものだ。」
「あの技を使えるということは、勇者を支え、共に戦う存在であるということを示す。」
「主人公こそが、勇者の盟友なのだ。」
「盟友よ、これからもアンルシアを支え、共に戦うのだ。」
「わかったな、アンルシア。勇者とは一人で戦うものではない。常に盟友が共にいるということを忘れるな。」
「トーマが破壊したあの石だが、あれは神の緋石と呼ばれるものだ。」
「どうやら神の緋石が破壊されると、大魔王が創った偽のレンダーシアの侵食が進んでしまうらしい。」
そこへ、古き神の遺跡を研究しているロッサム博士がやってきた。
「神の緋石は、人間の神グランゼニスが自らの血で創りだしたレンダーシアの地を守る要石と言われています。」
「神の緋石はレンダーシアに全部で4つあります。」
「本来、魔族には触れることすらかないませんが、長い歴史の中でチカラは衰えていき、レンダーシアを守るだけで精一杯の状態です。」
「しかし勇者のチカラを神の緋石に注ぎ込めば、緋石のチカラは復活します。」
「そうすれば緋石は活性化し、神代のチカラを取り戻し、何者にも破壊されることはなくなるでしょう。」
「勇者のチカラもグランゼニス神よりたまわりしものなのです。」
ルシェンダ「そなたたちは残り3つの緋石を探し出し、勇者のチカラを注ぎ込んでもらいたい。」
「魔元帥ゼルドラドに対抗するには代々の勇者たちが生み出した技、破邪の秘技を会得する必要がある。」
「覚醒した勇者が最初から会得している『勇者の光』の他に3つの技があり、会得方法は叡智の冠の賢者たちに伝わっている。」
ルシェンダ、主人公、アンルシアの3人は、地下の秘密会議室へ向かった。
秘密会議室には叡智の冠の賢者たちを召集する装置があるが、今は壊れていた。
それを直すためにバジェオという老人が呼ばれた。
バジェオは、グランドタイタス号の整備も担当していたようだ。
バジェオは召集装置の修理を始めた。
修理し終えた時、ちょうど賢者ルシェンダがやってきた。
バジェオはルシェンダを見つけるとこういった。
「ルシェンダひぃばあさん、久しぶり!」
どうやら、賢者ルシェンダはかなりの高齢のようだ。
ルシェンダは装置を起動し、賢者たちを召集した。
召集されたのは、賢者ホーロー、賢者ブロッゲン、賢者エイドスの3人。
席がひとつ空席になっている。
この席はもしかすると賢者マリーンの席かもしれない。
賢者マリーンは旅芸人ピュージュに利用され、最後はケキちゃん人形に変えられ連れ去られたままになっている。
主人公とアンルシアは、3人の賢者が用意した試練を受けることになり、賢者ホーローから「勇気の心」、賢者ブロッゲンから「勇者の眼」、賢者エイドスから「勇者の盾」を会得した。
すべての破邪の秘技を取得したアンルシアと主人公は、3つの神の緋石探しを始める。
「神の緋石」の1つ目は真のダーマ神殿の地下「天願の座」にあった。
神の緋石を破壊しようとしていた四魔将の一角、幻魔将ファズマを倒し、アンルシアは神の緋石に勇者のチカラを注ぎ込んだ。
「神の緋石」の2つ目はモンセロ温泉峡の奥地「ご神体の間」にあった。
神の緋石を破壊しようとしていた四魔将の一角、豪魔将ベリンダと豪魔将ブレンダを倒し、アンルシアは神の緋石に勇者のチカラを注ぎ込んだ。
「神の緋石」の3つ目は真のピラミッド内部「太陽の石室」にあった。
神の緋石を破壊しようとしていた四魔将の一角、妖魔将ゲジュラを倒し、アンルシアは神の緋石に勇者のチカラを注ぎ込んだ。
3つの緋石すべてに勇者のチカラを注ぎ込むことが出来たので、主人公とアンルシアは賢者ルシェンダのところへ行った。
ルシェンダは再び運命の振り子を地図の上にかざすと、振り子はソーラリア峡谷を指した。
そして、そのあと砕け散ってしまった。
大魔王マデサゴーラが、運命の変異を妨害したようだ。
主人公とアンルシアがソーラリア峡谷に着くと、そこには異次元の空間が広がっていた。
遠くにはまがまがしい物体が宙に浮かんでいる。
その物体に近づいていくと、その先へと続く道が塞がれていた。
どこからか声が聞こえる。
「勇者とその盟友よ。余の居城、魔幻宮殿へようこそ。」
「余の名は大魔王マデサゴーラ。古き世界の破壊者にして新たな世界の創造主なり。」
「ついに世界の侵食が始まったのだ。そなたの兄が神の緋石を砕いたおかげよ。」
「余の目的はひとつ。古びた世界を自ら創りし世界で侵食し、余の理想の世界を生み出すことだ。」
「余を止めたいか?勇者よ。だが共に戦う盟友を得たとてそれは叶わぬ願いよ。」
「盟友と呼ばれようともその者の心の奥底には拭い去ることのできぬ恐怖が潜んでおる。」
「今から余が見せてくれよう。」
アンルシアと主人公の前に冥王ネルゲルが現れた。
「これこそ、その者の心に潜む恐怖の形。」
「避けることの出来なかった死そのもの。」
「哀れなる勇者よ。頼みと信じた盟友の恐怖に押しつぶされ、今ここで朽ち果てるが良い。」
冥王ネルゲルが襲いかかってきたが、アンルシアと主人公は協力して冥王ネルゲルを退けた。
「ほう。心の底に潜んだ恐怖を打ち払うことが出来るとはな。」
「余を打ち滅ぼしたいのなら、この居城の深淵まで来るがいい。」
「余のつくりだした結界を破れるというのならな。」
アンルシアは結界に剣を振り下ろしたが、剣は弾き飛ばされてしまった。
「そなたたちは、余の理想の世界の到来を指をくわえて見ていることしか出来ぬと知れ。グハハハハ・・」
一度グランゼドーラ城に戻り、賢者ルシェンダに相談することにした。
「アンルシアから話は聞いた。」
「ソーラリア峡谷に大魔王マデサゴーラの居城が現れたそうだな。」
「トーマによって神の緋石が破壊されたことで大魔王のもくろみである世界の侵食がついに始まってしまったわけだが、こう考えることも出来る。」
「大魔王自らこちらの世界に現れたのならば、今こそやつを倒す好機であると。」
「アンルシア、そなたにはまだひとつだけ勇者として欠けているものがある。」
「ベガサスの存在だ。」
アンルシアが驚く。
「先代の勇者様と共に悪しき者と戦ったと伝説に出て来る空を駆ける天馬のことですか?」
ルシェンダは頷いた。
「伝説によれば、かつてペガサスは悪しき者のつくりし結界を破り、勇者を勝利に導いたとある。」
「ペガサスのチカラを借りられれば大魔王の居城の結界を破れるかもしれん。」
「しかしペガサスが今どこにいるのかは私にもわからない。」
「叡智の冠のチカラを今一度結集し、ペガサスの存在を突き止めてみよう。」
アンルシアと主人公は、叡智の冠がペガサスの存在を調査するまで待つことになった。
クロウズはその時、大魔王の居城の前にいた。
「大魔王マデサゴーラはついにその居城とともに我々の世界へと現れた。」
「そしてまもなく勇者と盟友は大魔王に挑む宿命の時を迎える。」
「多くの者達の運命を巻き込みながら。」
クロウズの目が金色に光り、未来が見える。
主人公の弟が、主人公が使った「時渡りの術」で飛ばされた町「ナルビア」が見える。
年老いた錬金術師のイッショウが何やら悩んでいる様子だ。
イッショウが使っているとみられる「錬金釜」も見える。
エテーネ村の守り神「カメさま」が眠っている様子も見えた。
どこかわからないが、断崖絶壁の一角に卵があり、光りと共に何かが生まれそうな様子が見える。
「わたしは再びあなたに会わなくてはなりません。」
「今は静かにお眠りください。目覚めの時が訪れるその時まで。」
そうつぶやくと、クロウズは何処かへ去っていった。