ドラゴンクエストX(DQ10) ネタバレストーリー まとめ

ドラゴンクエストX(DQ10)のメインストーリー、サブストーリーのまとめ

エピソード18 悠久の果ての決戦

光の神殿へ行くと、天馬ファルシオンが主人公を待っていた。
「そろそろ戻ってくると思い、あなたを待っていました。」
「ここに創生の魔力が満ちている神秘のゴブレットがあります。」
「これを使えば、すぐに大魔王が残した結界を取り除くことができます。」


主人公と勇者姫アンルシアが神秘のゴブレットを捧げると、結界が一瞬で消え去った。


「見て、主人公。結界を破ることができたわ。」
ファルシオン様、私達はこれより悠久の回廊に入り、大魔王の後を追います。」


アンルシアと主人公は、悠久の回廊の奥へと進んだ。


悠久の回廊の最下層にある奈落の門の前には、すでにトーマと大魔王マデサゴーラがたどり着いていた。


トーマが奈落の門の封印を解くために剣を振るうが、結界はびくともしない。


その様子を見ていた大魔王マデサゴーラが言う。
「まがい物の勇者のチカラではそれが限界のようだな。」
「やはり本物の勇者のチカラでなければ奈落の門の封印は破れないということか。」
「まあよい。ちょうど待ち人が来てくれたようだからな。」


ついに、大魔王マデサゴーラがアンルシアと主人公の前に現れた。


「よくぞ参られた、勇者よ。余は大魔王マデサゴーラ。」
「魔族の王にして創世の女神への挑戦者。」
「そなたにはぜひ、我が世界創造のための協力者となってもらいたかったのだ。」
「さあ、共に手を携え奇跡を成就させようぞ。」


「さあ、まがい物の勇者トーマよ。そなたの妹が余に強力してくれるよう、そなたからも説得してくれ。」


大魔王マデサゴーラに操られているトーマがアンルシアに襲いかかる。
「アンルシア、ここまで来るとは強くなったのだな。さすがは真の勇者だ。」
「だがお前がいくら強くなったところで大魔王マデサゴーラ様を敵に回して勝てる可能性など万に一つもない。」
「我が主のためにお前を倒し、主の意に従わせてみせよう。」


アンルシアと主人公は、力を合わせてトーマを打ち破った。


その戦いを見ていた大魔王マデサゴーラが言う。
「トーマとて、すでに我が眷族。その程度の攻撃で滅びはせぬわ。」


大魔王マデサゴーラはトーマにさらなる闇の力を与えた。


「トーマ兄さま、今大魔王の呪縛から開放してさしあげます。」
アンルシアはそう言うと、トーマを覆っていた闇を光のチカラで打ち消した。


大魔王マデサゴーラが笑みを浮かべる。
「余の思い通りになったようだな。」
「そなたの放った勇者の技のチカラはトーマの肉体に吸収させてもらったぞ。」


「これならばまがい物の勇者であっても、奈落の門に施された封印を破れるだろう。」
「ただし、一度限りの使い捨てになるがな。」
光のチカラをまとったトーマは、奈落の門の結界を破壊するために歩を進める。


アンルシアがそれを止めようとした時、大魔王マデサゴーラが立ちふさがる。
「大いなる闇の根源よ。古き契約に従い余にチカラを与えたまえ。」


空から大きな黒い両手が降りてきて、マデサゴーラを闇で包み込む。
「余は世界を望むままに創り変えよう。勇者よ、余の偉大なる創造のいしずえとして奈落の底に果てるがよい。」


襲い掛かってくる大魔王マデサゴーラを退けた。


「勇者よ、これで勝ったつもりか?」
「余の野望は今まさに達成されようとしているというのに。」


トーマは奈落の門の結界を、一撃必殺の剣で打ち破り、その場に倒れこんでしまった。


そして、奈落の門の扉がゆっくりと開いた。


「創生の霊核よ、絶大なるチカラよ。余の望みに応え、余の望むままにそのチカラを供するがよい。」


創生の霊核から光のチカラが溢れだし、マデサゴーラの身体を包み込む。
「ほんの一部でもこれほどのチカラか。」
「霊核のチカラを手に入れることが叶えば、余の創造は必ずや創世の女神を超えよう。」
「世界は余の望み通りに創り変えられ、余は新たなる創造神と讃えられるのだ。」
「見るがいい、世界の改変を。」


空から巨大な振り子時計が降りてきて、マデサゴーラを闇で包み込む。
大魔王マデサゴーラは創造神マデサゴーラに姿を変え、主人公とアンルシアに襲いかかってきた。


創造神マデサゴーラをなんとか退けた、主人公とアンルシア。


「おのれ、神の道具ごときが余を追い込むか。」
「だが、まだ終わりではない。門の向こうへ行けば、創生の霊核さえ手に入れられれば。」


目を覚ましたトーマがマデサゴーラに斬りかかる。
「お前ののチカラが弱まったおかげでようやく自分の意志で動けるようになった。」
「自分の意志を、心を踏みにじられ、お前の思うまま操り人形と化しているのは死に勝る苦しみだったっぞ。」


アンルシアが叫ぶ。
「トーマ兄さま!本当の兄さまに戻られたのですね!」


「貴様を門の向こうに行かせはしない。」
「私の中に残るわずかな勇者のチカラよ。この仮初めのチカラを糧に今一度だけ燃え上がれ!」


トーマが光のチカラでマデサゴーラを抑えこむ。
「アンルシア!勇者の役目を果たせ!お前の剣で悪を滅ぼしてくれ!」
「もとより一度は死んだ身だ。この身体も長く保ちそうにない。」
「自分の意志ではないとはいえ、闇に堕ちたこの私が大魔王の討伐に役立てるのならこれ以上の最期はない。」
「マデサゴーラがチカラを取り戻せばすぐに私の意識は奪われてしまうだろう。」
「アンルシア、頼む!私が私でいられるうちに!」


アンルシアは、泣きながら、自らの剣で大魔王マデサゴーラを討滅した。


トーマの命も消えかかっている。
「本当に強くなったな。アンルシア。」
「心も、身体も。」


アンルシアが答える。
「これも、盟友の主人公がいてくれたから。」


トーマが主人公の姿を見て言う。
「キミとはどこかで会った気が。」
「そうだ、あれは生と死のはざまに見た夢の中。」
「遠く懐かしいグランゼドーラ城の・・・」
「ありがとう、私の妹を救ってくれて。」


トーマの身体は光に包まれながら、消えていった。




すると、奈落の門の中から無数の闇の飛竜が出現した。


「これは、いったいなんなの?」
「奈落の門の向こうには一体何が。」


そこへ突然、クロウズが姿を現した。
「あなたがたが知る必要はありませんよ。」
「これより先のことは、すべて私に任せておけばよいのです。」


「お久しぶりですね、アンルシア姫。」
「主人公とは、ついこの間会ったばかりなのですが。」


「この門の向こうに行くことが私の大きな目的の一つ。」
「私があなた方に協力してきたのも、すべては創生の霊核を求める大魔王を排除してもらい、安全に門の向こうの世界へ行くため。」
「門に憑いた悪しき竜たちの怨念は私が排除します。」


そう言うと、クロウズは巨大な青白い飛竜に姿を変えた。
この姿はドラクロン山地の山頂で出会った飛竜に似ている。


「生き返しによって私が得た姿、その元の持ち主は竜族と呼ばれる伝説の種族の生き残りでした。」
「この姿を得た私には何を犠牲にしてでも成さねばならぬことがあるのです。」


クロウズが変身した飛竜は、口から光の炎を吐き、門から出てきた悪しき竜たちの怨念を消し去った。
「主人公、アンルシア姫、すぐにここを離れることです。」
「大魔王マデサゴーラが滅んだ今、無理な改変を重ねられたこの場所はそう長くもたないでしょう。」
「それに、あのような者がふたたび現れぬとも限りません。」
「二度と開かぬよう、奈落の門は私が閉じます。」


「許してください、主人公。」
「この先に待つ戦いにはあなたを・・・」
「もう会うことはないでしょう、さようなら、主人公。」


クロウズは、奈落の門の中へ飛び込んだ。
そして、奈落の門は再び閉じられた。


主人公とアンルシアは、悠久の回廊を脱出した。


「大魔王マデサゴーラは倒された。これで世界は平和になる。」
「私の勇者の戦いは終わったのね。」
「本当にありがとう、主人公。」


アンルシアと主人公は、グランゼドーラへ帰還した。




クロウズが奈落の門の向こう側で、誰かと話している。
「本当に、お久しぶりですね。」
「見違えましたか?この姿については主人公にもずいぶん驚かれましたよ。」
「ええ、主人公ならアストルティアに残してきました。その点はご安心下さい。」
「さあ、それでは始めましょう。私たちの新たなる戦いを。」