ドラゴンクエストX(DQ10) ネタバレストーリー まとめ

ドラゴンクエストX(DQ10)のメインストーリー、サブストーリーのまとめ

サブクエスト 亡き国王に捧げる詩(魔王アスバルの後日談)

魔王アスバルに呼び出されたのでゼクレス魔導国の玉座の間に向かう。
「来てくれたんだね、主人公。」
「実は君に頼みたいことがあるんだけど、まずその前にお礼を言わせて欲しい。」
「大魔王城では盛大な宴に招待してくれてありがとう。」
「あの楽しいひとときは僕の一生の思い出さ。」
「君は大魔瘴期から魔界を救っただけじゃない。」
「長き戦いの果てに憎しみ合っていた魔界とアストルティア、2つの世界の民の心を救ってくれた。」
「この先、いかなる大魔王が生まれようとも君を超える偉業を成し遂げられる者はいないだろう。」
「心から尊敬しているよ。」
「魔界とアストルティアの間からわだかまりが完全に消えるまでにはまだまだ時間がかかるだろうけど。」
「僕は君とともに2つの世界の架け橋になれるよう務めるつもりだよ。」
「ゼクレス魔導国、魔王アスバルはここに永遠の忠誠を誓おう。」
「大魔王主人公。」
「おっと、そろそろ本題に入らないとね。」
「単刀直入に言うよ。僕の父を探して欲しい。」
「ずっと引っかかってたんだ。」
「とっくに死んだはずの父がゼクレスに足を踏み入れた時発動する死の結界。」
「そして僕がアストルティアへ行くことをあれほど厳しく反対した亡き母の態度。」
「これらの事実を総合すると、僕の父、ゼクレスの前王・イーヴはもしかしたら生きているのではないか、そう思えてきたんだ。」
「主人公、僕の一番の友人として父の死の真相を確かめてくれないか?」


主人公は城下町に住む前王派の首領・ファウロンに話を聞いた。
「今こそアスバル王子を廃し、ゼクレス魔導国に真の王・魔王イーヴ様をお迎えすべき時なのだ。」
「イーヴ様は生きている。」
「アスバル王子を魔界へ返すのを交換条件にエルガドーラ妃と取引し、アストルティアへと逃げ延びたのだよ。」
「手がかりはひとつだけ。」
「イーヴ様はエルガドーラ妃にたびたび書状をしたため連絡を取っていたようだ。」


主人公はエルガドーラ妃の遺品を調べ、書状を探しだした。
「愛する妃・エルガドーラへ。」
「君は一度も返事をくれないけれど、未だ私を許していないのだろうか。」
「それでも私はいつまでも君とアスバルを待っている。」
「約束の日、あの場所へ来て欲しい。」
「ゼクレス魔導国を捨て、親子3人自由の大地アストルティアで幸せに暮らそう。」
「君の夫・イーヴより。」


書状を読んだアスバルが言う。
「300年以上もの間、父は母と僕をアストルティアで待ち続けていたと?」
「約束の場所とはおそらく、父と母ふたりだけが知っている思い出の場所じゃないかと思うのだけど。」


王太后の部屋を調べると日記があった。
「王子お気に入りの場所だというベルヴァイン湖で私達は逢瀬を重ねた。」
「毎年ベルヴァイン湖に帰ってくる銀翼竜の群れをふたりきりで眺めよう。」
「王子は私にそう約束した。」
「ゼクレス王妃として輿入れしたものの、城での生活は前途多難だ。」
「名のしれた大貴族たちは皆、王には挨拶しても私は無視する。」
「たまりかねて夫に相談したところ、あまりにもひどい言葉が返ってきた。」
「私を王妃にと望んだのはベラストル家令嬢・リズベルとの縁談をつぶし、大貴族たちの鼻をあかすため。」
「身分にこだわるなと夫は言う。」
「くだらぬ連中は無視すればよいのだと。」
「アスバル誕生を祝う宴の席で夫は我が子に王位を継がせる気はないと信じられないことを口走った。」
「誇り高きゼクレス魔導国の王位は正当なる血統を継ぐ者だけに許される。」
「祝宴からしばらく経った頃、恒例の謁見の場で夫は貴族制を廃すると宣言した。」
「私は頭が冷えるまでの間、王を幽閉し貴族たちを必死になだめたが、もっと恐ろしいことが起きた。」
「あろうことか夫は幼いアスバルをさらいアストルティアへ逃亡したのだ。」
「すぐに私は後を追った。」
「ようやく見つけ出した夫は、私にアスバルの魔力を封じアストルティアで育てるつもりだと笑っていった。」
「私にはあの人が何か得体の知れない怪物に見えた。」
「それでも私にはゼクレス王を殺すことはできなかった。」


主人公がベルヴァイン湖に向かうと前王の連絡係・ヴァラックという男がいた。
「前王イーヴは亡くなられた。」
「先日、変わり果てた姿で発見されたのだ。」
「長いさすらいの日々がお身体にこたえたのだろう。」
「ご遺体からこのブローチが。」
「この紋章のブローチはゼクレス王だけが身につけることを許されるもの。」
「前王イーヴはもとよりゼクレスに帰る気などなかった。」
「イーヴが息子をさらい魔界を捨てたのはゼクレス王家の血を途絶えさせ、王政を廃止したかったからだ。」
「だが妻エルガドーラは国王という存在にこだわりイーヴとアスバルを連れ戻すため追いかけてきた。」
「口論する2人の声で眠っていた幼いアスバルが泣き出し、乳飲み子だった息子は母にすがりついた。」
「必死に赤子をあやすエルガドーラの姿にイーヴは全てを諦めアストルティアのどこかへ姿を消した。」
「以来、イーヴは表向き死んだものとしてアストルティアで暮らし、連絡係の私が魔界との間をとりもっていた。」
「旅の人、もしイーヴの息子・アスバルに会うことがあるならこの花と彼の遺品を渡してくれ。」
「それでもあの男は妃と王子ではなく、妻と子としてあの2人を愛していたのだ。」


主人公はアスバルに手向けの花と王のブローチを渡した。
「父の連絡係という男がそんなことを。」
「やはり父はすでに・・」
「僕がヴェリナード王国へ行った時にはまだ生きていたのかな。」
「しかしこの手向けの花。もしかして・・」
「いや、これ以上はやめておこう。」
「母や叔父には苦しめられたけど、2人と過ごした幸せな記憶だっていくらかはあった。」
「だから父と母のことも日記や伝聞だけで決めつけたくない。」
「ゆっくり考えてみたいんだ。」
「そしていつかヴァラックと名乗った男を城に招いて話をしてみたいと思う。」
「この手向けの花、母の部屋にも供えてあったんだ。」
「まるで誰かが、亡き母・エルガドーラの死を悼むためにこっそり訪ねたかのようにね。」